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グリーンカーテン用にとげ無しのブラックベリー|育て方 Q&A


ブラックベリー

育て方 Q&A


グリーンカーテン用にとげ無しのブラックベリー 投稿者:シャスターデージー 投稿日:2014/09/04(Thu) 11:24

来年のグリーンカーテン用に、今年から植えこんでおきたいと思って、とげ無しのブラックベリーを考えています。ご近所では、紐で支柱に結んであるのですが、自力で巻き付く性質はないのでしょうか?

他にもグリーンカーテン(遮光性が高く、成長の早いもの)でお勧めはありませんか?

Re: グリーンカーテン用にとげ無しのブラックベリー 投稿者:ばんざいうさぎ 投稿日:2014/09/07(Sun) 15:01

せっかくの思い付きを否定してしまうようで心苦しいのですが、ブラックベリーをグリーンカーテンに使うのは、植物自体の性質からかなり無理があります・・・。

おそらくブラックベリーの‘ソーンフリー’などの事と思いますが、基本的にはブラックベリーは「木」です。おおよその性質はツルバラの強健種と同じなのですが、ツルバラと違いブラックベリーの場合は茎一本自体は何年も保てません。毎年新しいシュートが根元から出てきてその本数が増える代わりに、古くなってきた茎は次々枯れてしまい入れ替わります。もしグリーンカーテンに使ってしまうと、古く枯れた茎を切って全て取り除くのがかなり困難になり、まだ元気な茎を傷つけてしまいかねません。もし枯れ茎と旺盛に伸びた茎が混在したままだと見た目がとても悪くなります・・・。

それと、ブラックベリーは根元から生えたシュートが一年目に伸びて茎となり、二年目にその節から短枝が出て葉が茂り花が咲きます。でも一年目の茎を長く残せば残すほど短枝は下の方しか茂らず上にいくほど養分が届かず貧弱になります。なので通常の実目的の栽培だと冬前に一年目の茎を途中で切って(収穫し易い程度に。高くても人の目線位にすれば二年目は枝垂れて低くなる)長さ制限し勢いを全体に平均になる様にして株全体を充実させます。これによって短枝の葉の茂りと花付き、実の大きさと甘さが得られます。
つまりグリーンカーテンに使用するくらい長く伸ばしてしまうと下が物凄く茂り上に行くほど茂りが粗くなり見た目がスカスカに成り易い。二年目以降は一年目の茎の根元からもシュートは出るには出ますが複数出るので地面から一本で生えてくる物ほど勢いは無く、一度実の成った短枝付き茎自体からは新しい芽は出ないのです。
実を収穫する目的の場合なら、株の勢いの事を考えれば実の収穫が終わった茎はすぐ根元近くで切って処分するのが望ましいです。その方が、前述の様な枯れ茎と元気な茎が混在してしまい取り除きにくくなる事も無いですし。

ブラックベリー

ブラックベリーは自ら上に伸び巻きつく性質はありません。トゲなしは基本的に半匍匐性です。トゲなしだとより匍匐性が強いのか私の所では一本の茎が最長5メートル近く斜面を這い降りていました。
トゲありだと、隣り合った茎同士のトゲが互いを持ち上げ人の胸くらいまでは持ちあがった茂みになりますがユキヤナギみたいに茎が四方八方に枝垂れるみたいなイメージです。

北海道の都会の中心部のビルの陰で、土地の由来柄おそらくかなりの年月(少なくとも50年以上)を経たブラックベリーの半野生化の大規模な茂みを見たことがあります。土から出るシュートで株自体はどんどん横に広がってはいましたが、上には伸びていませんでした。昔の欧米では昔は牧場の区切りとして鉄条網が発明されるまでブラックベリーが植えられ利用されていたとか。あのあたりも明治期にアメリカ式の大規模酪農法を取り入れた土地柄(今は所有者が違うが昔は近くにある某施設の敷地だったらしい)、その目的で最初は植えられた物かもしれません。

よくフェンスに誘導してあるのを見かけますが、蔓性では無く自力で絡まる事はできないので何箇所もフェンスに茎を縛りつけてあります。あれだと見た目は良いけど誘導も枯れ茎を全て取り除くのもかなり大変だろうなと感じます。外国の庭に植える場合だと、通常はツルバラに使われるオベリスク(鉄製の円柱型に成形された支柱」の様な物)の中に植えて茎を所々縛りつけ上まで引き上げている様です。あれだとおそらく囲いの中の方にある実は摘めません・・・。

ブラックベリーを家近くに地面植えする事自体がお勧めできません。容器栽培すると土の量が制限されるので大きく育たない為、もし使うとすれば地面植えする事になってしまうでしょう。でもブラックベリー自体が生命力が強すぎ物凄く蔓延るので、都合が悪く成って途中で抜いても、残った根から芽が吹いてまた育ってしまい、最終的には収拾の付かない状態に「なる」(「なるかも?」どころじゃないと言い切れます。)のです・・・。

30年前にソーンフリーを庭の地面に植えていたのですが、植えて8年後位に余所に引っ越す事になり、春引越しだったので前年秋に知人で欲しい人にその大株を掘って持っていって貰いました。それが冬が過ぎ雪が溶けたら、その場所から新たな芽がぎっしりと生えてきて驚きました。掘ってみると途中で切れて残った根の一本一本から漏れなく芽が出ていたのです・・・。それに知らぬまに周囲の植物の根元にまで根が伸びてたらしく、不用になった他の庭木や花を持って行った親戚の所でも芽ぶき茂りましたし、引越し先に持って行った花の根にまで入り込んでいて、そこの庭でも蔓延ってしまい根絶の努力をしたものの挫折・・・。後にまた引越して、何年か前に近くを通った折りに庭を覗いてみると物凄い規模の茂みに成ってしまっていました・・・。

あれほど酷く蔓延る物が家の側で茂ってしまうと根絶が困難です。茂れば外壁を伝って虫が家の中まで入り易くなりますし、外壁近くに茂る物を植えると人が中に潜めるので、良からぬ輩が隠れて家の様子を伺い易くなるので防犯的な意味でも危ないと思います。(トゲありの方なら反対に、昔の本来の用途目的の様に侵入を防げます。我が家は庭への侵入を防ぐのに境界にグースベリーを茂らせています)
  


途中で手入れが出来なくなった後は蔓延り収拾のつかなくなる類の植物なので、後悔しない前から地面には植えない方が良いと思います・・・。ブラックベリー自体を栽培してみたいのであれば、よほど広い土地のある家で無い限り鉢などに植えて楽しむのが良いです。最終的にかなり巨大な鉢に植えても、根詰まりからの株の老化で実の成りは段々悪くなるので、苗を植えて5〜6年過ぎたピーク後は、あらかじめ作っておいた苗木と入れ替えて古い方の株はゴミとして処分か(捨てれば根付いて蔓延るので注意)、広い土地に植える事ができる人に差しあげる(広い場所に地面植えすれば新しい根が多く出て地中深く潜れるので株が持ち直す)のが良いかと思います。

あと、私の経験からですが実が成ると恐ろしい思いをする可能性もあります。株がかなり茂ってくると熟した実の汁を狙うのか、それとも実を狙う虫を狙ってか株がかなり茂ってくると実が熟す時期にスズメバチが何匹も葉の裏などに隠れていることが多かったです。収穫期にに茂みに手を突っ込む事自体が恐ろしく、毎年必ず実が熟して摘み取ってる途中で気が付き、時に威嚇されて逃げかえった事が何度も。家の側に植えればスズメバチが家の周りに寄ってくるし、下手に刺されれば命にかかわるので、茂らせるのを目的にする様な栽培自体を避けた方が良いと感じます・・・。また、スズメバチが居なくてもカメムシがよく実の汁を吸いに来ていたので、誤って触れた手が暫く臭かった思いをしたのも毎年の事でした・・・。



Re^2: グリーンカーテン用にとげ無しのブラックベリー 投稿者:シャスターデージー 投稿日:2014/09/07(Sun) 19:40

詳しいご説明をありがとうございました!!

実は現在北側の隅に、地植えしております。言われる通り、かなり枝が伸びて(実は1個しかなりませんでした)茂ったものですから、これはもしかして、グリーンカーテンになるのではと思って日当たりの良い場所に植え替えようかと思っていたのです。でもやはり、自力では絡んでいなかったので、とげ無しの性質なのかと思って質問させていただきました。

バンザイウサギさんのおかげで、又大失敗をせずにすみました。ありがとうございます。計画は中止します。スズメバチの話も怖いですし・・・。

いったん植えてしまうと根絶が難しいものって、結構ありますね。我が家では、芋カタバミが野生化して、とってもとってもなくなってくれません。本当にありがとうございました。

居なくてもカメムシがよく実の汁を吸いに来ていたので、誤って触れた手が暫く臭かった思いをしたのも毎年の事でした・・・。

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