初めまして。りんかといいます。
昨年、はじめてチューリップの球根を3つ植えましたが、チューリップの球根は増えるのでしょうか?
来年もまた楽しみたいと思うのですが、来年も咲きますか?
いつ位に掘り返したらいいのかも解りません。
よければ保存方法など教えて頂けたらとおもいます。
まず、結論から。
チューリップの球根は増えます。
花後、せっせと光合成をおこない、来年の開花にそなえて
球根を新しくのですが、1つの球根が2つか3つに分かれます
(分球といいます)。
葉が黄色くなり、枯れたら傷をつけないようにほりあげて
土をおとして消毒し、ネットにでもいれて涼しい場所にて
保管します。
秋になったら植えるわけですが、小さいものは花が咲きません。
植えて来年葉だけが茂りますが、ここで更に球根を太らせる必要
があります。
と、ここまでは基本の話。
できるにはできるのですが、いくつか問題があります。
まず、普通に見るチューリップは、来年、同じような大きさの
花は咲きません。花が大きく改良された結果、今年の開花で
養分を使い切ってしまい、来年は十分な大きさの花を咲かせる
ことができないのです。
生産者は、つぼみができて花の色が確認された段階で、摘み取
って球根を太らせます。
なので、同じような花を楽しみたい場合は、来年は花を我慢し、
つぼみの小さいうちに摘み取るという作業が必要になります。
もう一つ、チューリップは気温が25度を超えると、葉を枯らして
休眠します。暖かい地方では、花が終わったあと、あっという間に
休眠期をむかえるので、十分球根を太らせるのが難しいのです。
太らせるためには、花が終わっても涼しい気候がしばらく続くこと
が必要で、新潟、長野など涼しい地域で生産されるのはこのため
です。
また、最大の問題が、ウイルス病にかかりやすいということです。
関東より西の暖かい地域では、ほとんどの確立で発生します。
これは、伝染性が強く、また、直すことができないので、
発生したら破棄し、土壌を消毒するほかありません。
ウイルス病にかかると、花に奇形がでたり、成長が阻害され
たりします。
以上から、チューリップは一年草扱いにして、毎年使い捨て
(言葉は悪いですが)にしている人も多いと思います。
なんだかかわいそうではありますが、本来の姿でない花を
必死で咲かせるのもそれはそれでかわいそうな気もしますし
手間やウイルス病の発生を考えると、それはそれで理解でき
ます。
とりあえず以上の情報はお伝えしましたので、ご自分で判断
してください。もちろんチャレンジすることはいいことだと
思います。
なお、原種系のチューリップは球根の間を十分に空けて植える
と、数年間は植えっぱなしで楽しめます。こちらは豪華さは
ありませんが、試してみてください。秋になれば球根が出
回ります。
そんなに難しく考えなくても、小さくても良いのなら咲きますよ。
私は神戸ですが、毎年、幾つかは咲かせていますよ。
ただ、植えつけ時に固形肥料を混ぜて(花後の球根の為)秋に早めにして、
つぼみが開くと茎の中程で切り、花瓶等で切り花として楽しんでいます。茎は残すのが良いのですが、それだと淋しいので…
後の葉っぱと茎を日当たりの良い場所(できれば午前中だけ日があたるのがベター)で
月に2〜3回、液肥を6月頃の葉っぱが黄色く枯れるまで与え続けます。
あとは掘り上げて、ベンレート等で消毒して日陰の涼しいところで
風通しよくして保管します。
で、秋に植え付け…と繰り返します。
花は小ぶりになりますが、結構毎年楽しめますよ。
気が向いたら試してみて下さい。