鉢植えの植物の場合、よく水をやりすぎると根腐れを起こすといいますが
そもそも根腐れとはどういうものなんでしょうか。
そのまま読み取るなら根が腐る現象なんでしょうが、
なぜ水のやりすぎだけで根が腐ってしまうんでしょうか?
野生の植物は連日雨が降ったりして水が供給過多な状態でも
普通に生きているし、水中に根を張ってる木なども元気に生きてるし…よく分かりません…
寝腐れとはどういったメカニズムなんでしょうか。
根は呼吸しています。葉は光合成している時、二酸化炭素を吸収して
酸素を出しますが、根は生育するのに酸素が必要です。
鉢という小さな環境では土の表面が乾かないうちに水やりすると、
自然界では毎日かなりの大量の雨が降ったのと同じになり、根が
呼吸できなくなって傷みます。自然界ではかなりの雨が降っても
根の深さより下に吸収されてしまい、根は多くの場合水責めには
なりません。
マングローブや水草など特殊な環境に育つ植物とそうでない植物は
進化の過程で植物体の作りが違っています。更に多肉植物や
サボテンの仲間は少ない水分を有効に貯蔵できる代わりに過湿には
非常に弱いと言えます。
このように全ての植物が水のやりすぎで枯れる訳ではありませんが
地中の水分環境が生育地より多すぎれば根腐れを起こしやすくなり、
また不足しても植物はうまく育ちません。
昔から「水やり3年」という言葉があるとおり、植物に適した水やり
ができるようになるには3年かかるという事です。
野生の植物も腐る時は腐ります。
まつさんのおっしゃる通り、土壌は浸透性がありますので、
多くの水を吸収しますので、雨が連日降ったくらいでは大丈夫です。
ですが、いつも湿った沼地には、乾いたところの植物は生えていません。
これを植生分布というのですが、
野生の植物は、自分に適した土壌のところ(水分のバランスを含め)の
ところにしか自生することが出来ないのです。
生えている植物(雑草)を調べると、そこがどんな土地か分かる程です。
ですので、乾燥した土地が、何かの影響でいつもじめじめとした土地に
なってしまったとしたら、やはり鉢花などと同じく最初そこに生えていた
植物は根腐れをおこして駄目になってしまいます。
そして、その後、その土地に適した植物が自生することとなります。
鉢花、観葉植物は元々はそれぞれその土地の気候や土壌に適した植物です
ので、この状態を保てないと腐ったりしてしまいます。
根腐れはその1つだと思ってくだされば良いかと思います。
まつさん、はしぞうーさんのにちょっと補足しますね。
cocoteさん:
> そのまま読み取るなら根が腐る現象なんでしょうが、
> なぜ水のやりすぎだけで根が腐ってしまうんでしょうか?
まつさんが
> 根が呼吸できなくなって傷みます。
と書かれているのがまず一因です。窒息ですね。細胞の活動に
必要な酸素が足らなくなるだけでなく、土の中が還元状態にな
ることで、必要な栄養を摂取できなくなったり、有害な物質が
発生したりして、根の細胞が傷付き抵抗力が衰えます。寿命が
短くなってしまうわけです。
普通は根が傷めば代わりの根が作られますが、根腐れを起こす
ような環境は新しい根が作られるのに適していないので、根の
成長も乏しくなり、傷みがまずますひどくなります。また、抵
抗力が下がることで、根腐れを起こさせる病原菌やセンチュウの
侵入を招き、被害が広がりやすくなります。
根腐れの原因は過湿による場合が多いですが、病害虫、有害物質
の蓄積など他の要因が引き金になって起こる場合もあります。
根が呼吸しているというのは初めて知りました…
てっきり水と土中の養分を吸収するためだけなのかと…(小学生知識…)
メカニズム/理由がよく分かりました、ありがとうございました。